ピルスナービールとは?違いや特徴、おいしい飲み方まで解説!|Yorokobi Brewery

ピルスナービールとは?違いや特徴、おいしい飲み方まで解説!|Yorokobi Brewery

2023/05/17

最終更新日:2023年2月24日

「ピルスナービール」という言葉を聞いたけど、「どんなビールかわからない!」「他のビールとどう違うの?」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回はピルスナービールの正体がなんなのか説明します!

ピルスナーとは_1

ピルスナービールの正体

ピルスナー・ビール (Pilsner beer) とは、ピルスナー・スタイルのビールのことで、ホップと麦芽を主要な原料とするラガー・ビールの一種です。

ピルスナー・スタイルは透明で明るい黄色から薄いゴールド色に見える色と、わずかな白い泡を持つ特徴があります。また、香りも爽やかで芳醇であり、味は繊細でドライな感じが特徴的です。炭酸は比較的少なく、爽快な味わいと清涼感のある苦みが特徴です。

ほかのビールとの違いは?

ピルスナービールは他のビールと何が違うのでしょうか。よくある質問は「ピルスナービールと有名なラガービールって何が違うの?」というものです。

この答えは、先ほども紹介しましたが、「ピルスナーはラガービールの一部」です!確かに色や泡の様子、のどごしの良さという点で似ていると感じる人も多いので違いが分かりにくいですよね。

ラガービール

ラガービールとは下面発酵と呼ばれる、低温で長時間発酵させる方法で造られるビールです。

下面発酵は低温であるため雑菌が繁殖しにくく、品質を保ちながらの大量生産が可能です。大手ビールメーカーにラガーが多いのにはこのような理由もあるのですね!
また下面発酵は上面発酵に比べてキレのある味わいとなるのが特徴です。

ピルスナーはこの、下面発酵で造られるラガービールという種類のうちの一部ということです!

エールビール

ラガービールと対を成す、上面発酵で造られるビールのことをエール・ビール (Ale beer)と呼びます。

こちらは比較的温かい醸造条件で醸造され、高温で熟成するビールのことです。このタイプのビールは、酵母の種類が異なることからビールも異なる特徴を持っています。エール・ビールの酵母は、通常は地上に生息する温暖酵母 (Saccharomyces cerevisiae) であり、これにより酸味が強くてより濃厚でフルーティな味わいが特徴なビールができます。 

ヴァイツェンやIPAなどのクラフトビールはどう違う?

「なるほど!ピルスナーは下面発酵で醸造されるラガービールに分類されるビールなのか!」と納得してピルスナーのクラフトビールを飲んでみようとするとまた問題にぶつかります。
通販サイトを見ていると「IPA」「ヴァイツェン」「ペールエール」とどんどん新しい言葉が出てきますよね…

「ビール種類多すぎ!何が違うんだー!」と困ってしまいます。

実はこれ、「ラガービール」と「エールビール」に大別されてその後細かく定義されていくのですが、、、

細かい部分の詳細は「押さえておきたいクラフトビール7種類」についての記事でご確認ください!

人気の今だから知りたい!クラフトビールの定義、種類、おすすめ銘柄を徹底解説!

ピルスナービールはメジャーなビール

ピルスナービールは実は日本人の日常に深く浸透しています。なんと、日本で飲まれているビールの、ピルスナーの占める割合は驚くことになんと90%以上!世界で見ても70%ほどと言われています。キリンの一番搾りやアサヒのスーパードライなどいつも飲んでいるビールは実はピルスナーに分類されるビールなのです。

冷えたピルスナービール

これだけピルスナーが日本人に愛されている背景には日本の高温多湿な気候があります。

ピルスナービールは紹介した通り、「下面発酵」で造られるラガービールの1種類で、低温で造られます。「冷やすとキレが出て美味しくなる」という特徴を持ったビールのため、日本のように夏になると暑く、ジメジメとする国で飲むのにピッタリなのです。
日本でピルスナーが大流行し、現在も日本人がピルスナーを愛し続けるのにはこの国ならではの理由がありました!

ピルスナーの特徴

ピルスナーの最大の美味しさはそのキレのある「のどごし」です。
アルコールは4〜5%と程良い数値なので、美味しい食事と一緒に楽しく飲めます。
爽快感のあるのどごしと、ほのかに香るホップの苦味は暑い中頑張る日本人の強い味方ですね!

ピルスナー発祥の歴史

ピルゼン

ピルスナービールの発祥地は19世紀半ばのチェコ・ボヘミア地方。

この地は遥か昔から世界最高峰クラスと言われる種類のホップ生産地として名を轟かせており、地域の人々のビール醸造への熱量もとんでもないものでした。
その後ピルゼン市へラガービールの本場・ドイツのミュンヘンから「ラガー酵母」が持ち込まれ、下面発酵が行われるようになりました。
そして完成したビールの色は今ではお馴染みの黄金色。

一方で、ミュンヘンのビールは黒ずんだ琥珀色なので、当時誰もが失敗作だと感じました。しかし、飲んでみると 「キレッキレなのどごし!爽やかな苦味!美味すぎる!」

こうして「ゴールデン・ラガー」と呼ばれるビールが完成し、ピルゼン市の名前から「ピルスナー」と呼ばれるようになったのです。

ピルスナーを美味しく飲みたい

ピルスナーのことを学んでいるうちにすっかりビールが飲みたくなってきてしまいましたね!
「今まで特に意識せず飲んできたピルスナーだけど、せっかくだから美味しく飲みたい!」

そんな声に応え、ここからはピルスナービールを120%楽しむための最高の飲み方を紹介していきます。

1.ピルスナーはしっかり冷やす!

冷えたビール

ピルスナービールのキレのあるのどごしを最大限楽しむための条件は「よく冷えていること」です。おすすめの温度は6〜9℃!冷蔵庫でしっかり冷やした缶ビールを常温のグラスに注ぐとこれくらいの温度になります。

逆に0℃近くまで冷やしすぎてしまうと泡立ちが悪くなりホップの香りが消えてしまうんです。さらにあまりにも過剰に冷やすとビールに寒冷混濁と呼ばれる濁りが生じてしまいます。


2.ピルスナーグラスを使う

レストランや居酒屋でビールを注文した時、こんなグラスでビールが運ばれてきたことはありませんか?

ピルスナーグラス

これはピルスナーグラスと呼ばれる、ピルスナービールを飲むのにピッタリなグラスです!
特徴は、底の方から飲み口側に向け直線的に広がっていく形で、この背の高さによってビールが勢いづききめ細やかな泡立ちが実現されます!
そのためキンキンに冷やしたビールをこのグラスに注げば「キレのあるのどごし・細やかな泡立ち・ほのかなホップの香り」の全てが楽しめます!

◎ビールの種類で適温は大きく変わる

ここまでの内容で「ビール冷やしたら美味しいなんて当たり前じゃん!それくらい知ってるよ!」と思われた方も多いと思います。
でも実はビールの種類によって適温は大きく変わるということをご存知ですか?

紹介した通り、ビールには「ラガー」「エール」の2種類があります。どちらかというとラガーはのどごしが特徴なので、キレを磨くために冷やして飲むのが美味しい飲み方です。日本で流通する99%のビールがラガーのピルスナーなので、ビールは冷えている方が美味しいというイメージを持ちがちです。

しかしエールに分類されるビールはホップの香りが芳醇で、これを楽しめば美味しさが何倍にも膨れ上がります!そのためエールに分類されるビールの適温は比較的高めになっています。例えばヴァイツェンというビールでは10〜12℃、ペールエールというビールでは11〜14℃と、いつものキンキンのビールからは想像できないほどの適温が設定されています!

「ぬるめが美味しいビールってどんなビールなんだろう?」と気になっている方も最後におすすめビールを紹介するので是非見てみてください! 

ピルスナーのおすすめクラフトビール

大手ビールメーカーの缶ビールで埋め尽くされるピルスナービール。しかし、ここまで知識が増えると、いつもと少し違ったピルスナービールを試してみたくなりませんか?
クラフトビールではエール系のビールを造ることが多いですが、もちろんラガー系のピルスナーのクラフトビールにも魅力的なものはたくさんあります。
ここからはピルスナークラフトビールに挑戦する人に絶対おすすめしたい絶品3選を紹介していきます!

①ピルスナー・ウルケル

ピルスナー・ウルケル

1842年に生まれたピルスナービールの元祖とも呼ばれるビールで、苦味・香り・甘みのバランスが最高です!時間は通常の3倍かかるが、濃厚な麦汁を抽出できるチェコの伝統製法「トリプルデコクション製法」を使っていたり、チェコ産の大麦、ホップ、軟水を採用したりするなど、こだわりが感じられる一品です。特徴的な透き通った黄金色を楽しむために是非グラスでお楽しみください!

 https://www.amazon.co.jp/dp/B07BF9LTZ6/ref=cm_sw_r_tw_dp_MRAEA5D5FSGY0TP5SADA

②箕面ビール ピルスナー

箕面ビール

大阪・箕面にある人気クラフトビールメーカーのピルスナー。原料のホップの産地は発祥地チェコと、ビールへの熱量はまさにピルスナー発祥の時代の人々に負けないほどのもの!
低音でじっくり発酵・熟成を重ね、奥深い味わいとピルスナー本来の爽やかな苦味が絶妙にマッチしています。

https://store.minoh-beer.jp/products/detail/7

③小樽ビール ピルスナー

 小樽ビール

日本中にファンを持つ小樽のクラフトビールメーカー至極の一品。
発祥地・ピルゼンでピルスナーが醸造された時の製法にのっとり、当初の味わいと感動が再現されています!
フィルターを使うのではなく、自然に酵母が沈下するまで熟成するという時間をかける製法を採用しており、ピルスナーへの並々ならぬ熱量がひしひしと伝わってきます。
ピルスナーの中でも特に爽快感が強いビールとなっています!
https://otarubeer-store.company.site/

 

私たちが造った「エールビール」をご紹介!

渋谷発!私たちが作っているビールをぜひ紹介させてください!

 ☆こちらが第1弾の『HEAVEN TRIP(HAZY IPA)』です。
エールビールの中の「IPA」というスタイルでのビールとなっています。
口に入れた瞬間押し寄せる、ビールの概念を覆す濃厚でフルーティーな旨味と香りが特徴です!グビグビ飲めるのに実はアルコール7%もあるのであなたも気付けば天国へトリップ!ビールが好きな人はもちろん、ビールが嫌いな人にも大好評で、これがきっかけでビールが好きになった、、、なんて人もいます!
YOROKOBIのスムージービール
☆こちらが第2弾の『ENDLESS PARADE(Smoothie Sour Ale)』です。
トロトロな飲み口で押し寄せるフルーツの甘みと酸味が特徴です!マンゴーとバナナの甘みと、パッションフルーツの酸っぱさが見事に混ざり合ってまるで南国にいるかのよう! 果たしてこれは本当にビールなのか?! ビール新時代のスムージーサワービールがここに誕生しました。 食後にまったり、楽しい時間の余韻をお楽しみください!
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まとめ

今回はピルスナーについて味わいや発祥、おすすめの飲み方などをまとめました!
古くから日本人に親しみのあるピルスナーですが、改めて知ることで日々飲むビールにも新たな発見があるかもしれませんね!
ピルスナーのクラフトビールも本当に多種多様ですのでぜひ広く挑戦してみてください!